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2016年4月21日木曜日

資料 大島てる

http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/interview/15/238739/042000163/?P=2&ST=smart
大島:一時的には間違った情報が載る可能性があります。ただし、その場合でも遅滞なく削除・訂正される体制になっています。というのも、今では多くの不動産業者や大家さんがこのサイトをチェックしていて、間違った情報があると直ちに指摘してくれるからです。事故物件情報というのはネガティブ情報ですから皆さん敏感で、長期間放置されることはまずありえません。指摘さえすれば削除なり訂正なりしてもらえると皆さん知っていますから、弁護士名の書面などが届くことも今はほとんどないですね。「ウィキペディア」のように“みんなで作っていくサイト”にしたことで、正しさ・詳しさ・漏れのなさ・速さのいずれの点においても大幅に改善されたと考えています。

資産価値維持のため近隣住民が情報提供

マンション名だけでなく部屋番号まで載っているのは驚きです。

大島:分譲マンションの場合、そのマンションの住民からの「自分の部屋じゃない」という情報提供に期待できます。殺人事件などがあった場合、一般メディアでは部屋番号まで報じることはあまりないですよね。でも、マンション名だけが独り歩きしてしまうと、関係ない部屋の持ち主まで風評被害を受けかねません。そこで、関係ない部屋の持ち主が「自分の部屋じゃない」と申告してくる。そうやって情報が集まり、最初はマンション名だけだったのが階数や部屋番号まで補充されていく。一般メディアは配慮のつもりで、事件・事故現場を曖昧に報じているのでしょうが、本来は「何々町の何々マンションのこの部屋で」と言うべきなんです。そうしないと、地域全体が風評被害を受けてしまう。

ただ、ここまで情報が正確かつ詳細だと、事故物件を抱えている不動産業者には相当目障りなサイトでは。サイト自体を閉鎖せよといったクレームはないんですか。

大島:不動産業界関係者の中には、むしろこのサイトを活用している人が多いですね。業界関係者に不満があるとすれば、例えば、事故物件の定義を巡ってです。当サイトでは「殺人」「自殺」「死者を出した火災」などに加えて「孤独死」が発生した不動産を、事故物件と定義しています。でも、業界では「孤独死は事故ではない」という認識が一般的なんです。そのため、「この部屋の元入居者は孤独死で、しかも死後わずか2日で見つかった。事故物件ではないので削除せよ」といった抗議が来る。でも、入居者の立場からすれば「孤独死は事故に非ず」という理屈は通らないと思うんです。そもそも、「すぐ死体が発見されたから事故ではない」と言いますが、なぜ施錠された部屋の中にある死体がすぐ発見されたのか考えてみてください。それだけ酷い悪臭が漏れ出ていたからです。たとえ2日間でも、そのような状態にあった物件が事故物件ではないとは到底言い切れない。これが私の考えです。


大島てる(おおしま・てる)

平成17年9月に事故物件サイト「大島てる」を開設。当初は東京23区のみの事故物件情報を公示していたが、その後徐々に対象エリアを拡大していき、現在では日本全国のみならず外国の事故物件をも対象としている。公式Twitter・Facebook・Lineアカウントがある。著書に『事故物件めぐりをしてきました』(彩図社)。「事故物件ナイト」がロフトプラスワンウエスト(大阪)にて不定期開催中。事故物件サイトには英語版も存在。元BSスカパー!「ALLザップ」特捜部最高顧問。その活動は『ウォール・ストリート・ジャーナル』でも紹介された。