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2016年3月20日日曜日

資料 小樽市の妊婦の難民化



http://otaru-journal.com/2014/11/1126-3.php
協会病院「新規分娩休止」 "産科"丸投げの市に衝撃! (2014/11/26)

 社会福祉法人・北海道社会事業協会小樽病院(小樽協会病院・住ノ江1・柿木滋夫院長)は、11月21日付で同院のHPに、「新規分娩取り扱い休止のお知らせ」をアップし、これまで"産科"を同院に丸投げして知らん顔をしてきた小樽市など関係者に衝撃が走った。

 協会病院は「平成27年7月より産婦人科診療体制の縮小が見込まれるため当面今後の分娩予約を休止いたします。分娩再開時期につきましては今のところ未定です」と発表した。

 小樽市(中松義治市長)は、12月1日に約150億円をかけた新市立小樽病院を開院するが、市民が子供を生める産科は設置されておらず、周産期医療にも対応していない。

 かって市立小樽病院には、産科が設置されていたが、北大の医師引き上げなどを受け、休止に追い込まれていた。小樽市は、その後も産科を復活することなく、隣接する協会病院に、産科をはじめとする周産期医療を丸投げにし、わずかな補助金の交付で、長年にわたり、知らん顔を決め込んでいた。

 小樽協会病院は、小樽・後志で唯一の「地域周産期母子医療センター」に指定されている。周産期母子医療センターは、周産期(出産の前後の時期)を対象とした医療施設で、産科・小児科(新生児)を備え、周産期に係る比較的高度な医療行為を常時担う医療機関。

 公的病院の協会病院が、このほど「分娩休止」を打ち出したことで、小樽からは、母体・胎児・新生児のために一体となって活動する医療機関の周産期医療の危機が迫り来ることとなった。同院の分娩休止で、小樽では、民間の「おたるレディスクリニック」(稲穂4)が唯一の産科となるが、リスクの高い分娩は協会病院が対応してきただけに、市民の不安が急速に高まることになろう。

 協会病院・佐藤元巳事務部長は、「当院の分娩休止は、あと数ヶ月後の急なことで、小樽・後志の市民や医療機関にも多大な影響を及ぼすので、早急に知らせなければならないと苦渋の決断をした。分娩は、年間約400件を扱っているが、現在は、産科医や資格を有する助産師の確保も極めて厳しい状況にある。

 今後も医師の確保に努力していくが、先の見通しは全く立っていない。現在4人の医師のうち2人が退職することになるが、札幌医大の人事なので、退職の2人が誰になるかは、まだ申し上げられない。今後、2人の医師だけでの周産期医療の対応は限界があり、小児科などの他科にも影響が及ぶかもしれないと危惧している。慢性の医師不足などの構造的問題に一病院で対応するのは、極めて難しいことをぜひご理解頂きたい」と話した。

 小樽市保健所・秋野恵美子所長は、「産婦人科医が充足できない深刻な事態が道内でも広がっており、協会病院には、平成13年から周産期母子医療センターの役割を担ってもらってきたのは、大変心強かった。この問題は、一病院の問題だけでなく、道内での医療の根本的な構造問題なので、極めて重く受け止めている。今後、関係各位が一斉に努力して、鋭意取り組まなければならず、早急に協議していく」としている。

▲:昔は、医局に所属する医者は医局の命令が絶対で、どこそこの病院に派遣すると言われれば即座に従ったものだけれども、今は違う。望まない病院に赴任するよう命じられたりすれば、即座に「医局から出ます、お世話様でした」と踵を返す医者は珍しくない。それだけ職場の流動化が進んでいる。
 しかしもちろん、医局員の殆どが「是非ともそこで働いてみたい」と思っているような魅力的な病院も多数ある。
 恐らく、小樽市立病院に勤務することは、少なくとも産科の医者にとっては魅力のないものだったのだろう。だから、北大から医者が送れなくなったのだろう、と思う。
 なぜ魅力がないのかは、これまでのこの病院の混乱に満ちた「歴史」を知れば、なんとなく理解できるような気がする。