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2014年12月31日水曜日

アメリカ開業医はつらいよ! 二木良夫・著 2009 を読む



アメリカ開業医はつらいよ! 二木良夫・著 2009
P138~
 私かアラバマで研修をしている時に、アメリカ人のチーフレジデントと話をした時のことである。彼はこう言った。
「YOSHI、残念ながら自分の国アメリカは、君の国日本と違って、年寄りを入切にしない。自分か年を取った時、子供に面倒をみてもらおうなんて期待してはいけない。自分たちが一所懸命働くのは、将来いい老人ホームに入るためだ」
 私にとってはびっくりする意見であった。しかしアメリカの老人ホームは非常に高い。たいしたことのない普通の老人ホームでも、人所料が月20万円はざらである。[1ドル90円換算で] ハワイの病院も看護師は不足している、そのため、フィリピン人の看護師がとても多い。フィリピン国内では給料のいい仕事がないため、多くの看護師は海外へ行く。今やフィリピンは看護師の輸出国である。[ハワイで開業していた]私の事務員はフィリピン人で、その多くの友人が老人ホームで働いている。彼女の話では、英語の不自由な日本の老人たちに対する扱いはひどいものらしい。英語が不自由なため、聞こえないふりをしたり、英語でひどいことをこれみよがしに言ったりすることもあるそうだと、彼女は憤慨していた。保険会社は老人ホーム保険を積極的に勧める。自分か交通事故で死ぬ確率よりも、老人ホームに入る確率のほうがはるかに高いのだからと言って。しかしその保険料が高い。もちろん保険加入時の年齢、種類によるであろうが、私の年齢で月5万円くらいが相場であった。それでも将来老人ホームに入った時のことを考えたら、はるかにお得だそうである。
 アメリカでは引退した時点で、裕福な偉らしをしている人は人口の1パーセント、裕福ではないがそれなりにやっていける人が3、4パーセント、子供の援助を受けている人が5バーセント、何らかの形で福祉の世話になっている人が90パーセントという話を聞いたことがある。90パーセントの人たちもちゃんと仕事をもって、引退まで普通に働いていた人たちである。少し信じがたいが、自分もしくは家族が健康を害して人退院を繰り返したら、すぐに破産だなと思う。老後、異国で暮らすのは容易ではない。私の友人が保険のセールスをしていた。彼女は日本人で、私に老人ホーム保険への加入を熱心に勧めた。帰国の予定を話したところ、彼女は「日本に帰ることができるのなら、そのほうがいいです。日本はずっと安い費用で老人介護を受けられますから」と言って、帰国を喜んでくれた。ハワイには、アメリカ人と結婚して子供ができたが、数年して離婚、子供が大きくなって英語しか話せないため、日本に帰りたくても帰れない人がたくさんいる。帰ることができる時に、日本に帰ることに決めた。

▲:著者は1984年(ということは卒業年次は私と同じ)に新潟大学を卒業し、沖縄県立中部病院を経てアメリカ留学。ハーバードなどで小児科医として研修し、ピッツバーグやホノルルで開業し、現在は沖縄の病院の小児科部長をしている。
 年末の部屋掃除を少ししていたら、どこからか段ボール箱が出てきて、中に昔の本が入っていた。上の、アメリカ開業医はつらいよ、という本もその一つ。読みやすいので、ついつい読んでしまった――そのため肝心の掃除は途中放棄となってしまった。
 その段ボール箱の中に、以前探していた・そして見つからなかった、Aslanの"No God But God"が入っていた。やれやれ、あんなに探して見つからなかったのに、こんなところに入っていたのか。そのうち、読むつもりだけれども、今は先に読まなければならない本が幾つかある。

 昔、ハワイ4島を駆け足で見物したことがある。
 ホノルルからカウアイ島に向かう飛行機に、フィリピン人一家と一緒になったのだが、彼らの騒々しいことといったら、中国本土人以上だったような気がする。とにかく、ウルサイ。カウアイ島で一日観光に付いてくれた日系女性に訊くと(あの頃は砂糖価格の暴落でカウアイ島経済がひどいことになっていた)、フィリピン人がどんどん増えているということだった、特にカウアイ島のような人気のない島では。

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