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2013年7月1日月曜日

旅について

哲学は死の演習であるとモンテーニュは言った――というか、論じている。
しかし私には――私にとっては「旅」こそが死の演習だと思う。

遠くへ、知らない場所へ、誰一人知っている人のいない土地へ旅をする。
自分が死へと流れてゆく存在であることを自然に、いつの間にか受け入れる。

遠くへの旅から家に戻り日常生活をふたたび始める。
すると、「日常生活」もまた、あれと同じ「旅」であることを知る。

日常生活が、死へと流れてゆく旅であることを知るために、
遠くへ、知らない場所へ、誰一人知っている人のない土地への旅が必要なのだろう。

日常生活は、旅なのである。