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2013年6月2日日曜日

反町松嶋ダメ夫婦 その4



週刊文春 2013年5月30日号
松嶋菜々子・反町隆史
「ドーベルマン襲撃事件」の凄惨現場
4歳の幼児と母に襲いかかった愛犬カイザーに松嶋は…

「お前、ありえねーだろ!」
 五月五日、滋賀県にある飲食店で、人目もはぱからず怒鳴り声を上げたのは、俳優の反町隆史(39)。
「店員が注文ミスをして怒られた。反町さんはお店に何回か来てくださっていますが、そんな風に大声を上げたことはこれまでなかった。この日、友人らしきご夫婦とその子供さんと一緒に来店した反町さんは、入店時から明らかにイラついている様子で最初から最後までずっと怒ってました」
(飲食店の店員)

 実はこの九日後、反町は「被告」として問題の“ドーベルマン事件裁判”の判決を控えていた。この飲食店は琵琶湖畔にある反町の別荘から程近い。釣りが趣味の反町は震災後にこの別荘を購入し、オフにはのんびりパスフィッシングを楽しんでいたが、愛犬が起こした“傷害事件”に心中穏やかではなかったようだ。
 事件は二〇一一年五月二十一日、夕方五時半頃、反町一家が暮らす都内の超高級マンション内で起きた。
 当時六歳だった反町の娘がりードを引いていたドーベルマン「カイザー」が、同じマンションに住むアートディレクター・佐藤可士和氏の妻A子さんと当時四歳だった子供に襲い掛かったのだ。
 事件を知る関係者が、阿鼻叫喚の現場を解説する。
「反町の娘は、愛犬の散歩のためカイザーを二階フロアの共有スペースに連れ出していました。そのときA子さんと子供は一つ上の三階フロアの廊下を歩いていたのです。
 すると突然カイザーが暴走し、反町の娘を半ば引き摺るようにして三階に駆け上がった。そしてカイザーはりードをふりほどき、A子さんと子供に襲いかかるように突進していったそうです。そもそもドーベルマンは力が強く、とても六歳の子供の手では引っ張りきれるわけもない。カイザーは咄嵯に我が子を守ろうと盾になったA子さんの太腿に咬み付き、そのままずっと離れなかった。A子さんの子供は横で怯えて泣いていたそうです」
 A子さんはカイザーを引き離そうと、痛みに耐えながら、持っていたカバンでカイザーを叩き続けたが、ぴくともしない。一方、どうしていいか分からずパニック状態の反町の娘は、階下の母親、つまりは松嶋菜々子(39)を呼びに行ったという。
「尋常ではない娘の様子に、松嶋は家政婦とともに駆け付け、ようやくカイザーを引き離した。A子さんの子供は無事だったものの、A子さんの傷は深く、計五回も通院する羽目になりました」(同前)
 そもそもこのマンションでは大型犬の飼育は禁止されている。事件を聞いた佐藤氏は激怒したという。
「A子さんの子供は、精神的ショックから立ち直れず、怯えるようになり、A子さん自身も事件現場を通るたびに恐怖を感じるようになったといいます。結局、佐藤一家は早々に引っ越して行きました」(同前)
 後日、治療費や慰謝料として反町側が約三十一万円を支払うことで示談が成立。事件は収束したかのように見えたが、マンションの管理会社は納得しなかった。
「このマンションは各室の専有面積が二百平米を超える超高級物件です。当然、賃料も高い。佐藤一家の突然の転居に、管理会社側が『事件がなければA子さんはマンションに住み続けていたはず』と、家賃二十七ヵ月分に相当する約五千二百二十万円の支払いを反町側に請求する訴えを起こしたのです」(同前)
 そして去る五月十四日、東京地裁は反町に「三百八十五万円を支払え」という判決を下した。だが、事件はまだ幕引きとはならないかもしれない。
 反町の知人の証言。
「反町さんは判決に納得がいっていないみたいで、控訴する可能性もあるようです。しかし裁判が泥沼化すれば松嶋さんの仕事に少なからず影響する。慎重に検討しているとか」
 事務所を通じて反町本人のコメントを求めたが、
「本人のゴメントは差し控えます。事務所としてもまだ判決が確定しているわけではないのでコメントは差し控えさせて頂きます」
 反町一家は事件のあったマンションからはすでに引っ越し、事件の元凶であるカイザーはというと、訓練施設に一時的に預けられたものの、今は反町一家の元へ戻っているという。
「反町さんの愛犬家ぶりは有名で、今回も彼は『カイザーは悪くない』と半ば逆ギレしていた。A子さんにお詫びしたのも病院に付き添ったのも松嶋任せだったようです」(前出・知人)
 カイザーは日本警察犬協会の試験をパスしているが、自治体によってはその捧猛さから「危険犬種」に指定されているドーベルマンの飼育は、それほど生易しいものではない。
「警察犬協会の訓練では、訓練敷地内の習慣を教えているだけです。自宅では一からプログラムしていく必要がある。基本的にドーベルマンは、よそ者を排除しようという習性が強い。頭の中に主人の自宅と家族がインプットされていて、一歩外に出たら部外者に目を光らせ、『主人を守る』という忠誠心が働くのです。相当の訓練が必要な犬種といえます」(本田動物病院・本田洋院長)

 その忠誠心の強さゆえなのか、ドーベルマンが人を襲う事件は少なくない。二〇一〇年には愛知県で老人と飼い犬のトイプードルが近所のドーベルマンに襲われ、老人は脳挫傷、トイプードルは咬み殺された。一一年には部活動中の東京の大学生がドーペルマンに襲われ重傷を負っている。環境省の統計によれば、犬による咬傷事故は年間五千~六千件にも上り、あまり知られていないが、犬による“殺人事件”も実は少なからず起きている。二〇〇五年度には年間で十万人の被害者が死亡しているが、その被害者のほとんどが老人か子供なのだという。
 カイザーについて、反町は雑誌「愛犬の友」(088月号)のインタビューでこんな話をしている。
〈ドーベルマンというのは、なんていうか、テンションが上がりやすい、良くも悪くも突っ走るタイプじゃないですか〉
〈飼い方の責任というのは、かなり問われるなと僕は思っているんです〉
 記事の見出しが、〈責任を持って飼う。〉となっているのは皮肉である。
 このゴールデンウイークも琵琶湖畔の別荘を訪れ、休暇を楽しんでいたという反町一家だが、
「反町は『一人で釣りをしていると日ごろの嫌なことも忘れられる。釣りをしている時だけ唯一自由を感じるんだ』と言っていた。今回は犬の件で相当ストレスを抱えていたみたいで、『相手の言い分がおかしい。早く忘れたい』と怒ってました」(釣り仲間)
 たとえ本人が忘れたとしても、世間はそうはいかない。別荘の近隣住民が声を潜め、こう打ち明ける。
「ここだけの話、『あのドーベルマンをこっちに連れてくるのでは』と警戒している人も少なくありません。このあたりは子供も多いので、『もし連れてくるようなことがあったら抗議しよう』と言っている人たちもいます」
 責任をもって飼う――言うは易しである。