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2013年5月12日日曜日

2013年度の2人目のダメ翻訳者受賞者 松田和也

 『アホでマヌケなアメリカ白人』の翻訳者・松田和也のダメぶりには呆れた。あれから10年経っているけれども、きっと何も進歩していないのだろう。といっても、『聖なる妄想の歴史』という松田和也の翻訳が出たのが、2007年、原書は2006年に出版されている。6年前の翻訳だけれども、恐らく、何も進歩していないだろう、今でも。
 下に示すのは、10年前に『アホ―』の翻訳について、私がアマゾンに送った感想。342人中321人が同意してくれている。私の意見に反対している21人というのは、きっと松田和也本人と親戚友人の総数だと思われる。







 もちろん、この男の翻訳した本には手を出さないことにしていた。
 たとえば、バート・アーマンの本2冊を訳しているけれども、幸いなことに英語の原文は(もちろん、一般人向けに書かれているからだが)それほど難しくはないし、好き好んで松田和也の誤訳など探しても時間の無駄だと思っていた。ただ、恐らく、松田の訳で読んだ人たちは(そもそも、日本語のタイトルからしてからが[2つとも]、偏向した・殆ど本の内容を無視した「誤訳」である)、頭をひねってカネと時間を無駄にしたのだろうなと思い、同情しただけだった。
 だから、松田の翻訳したこの『聖なる妄想の歴史』などは、読むつもりはなかったのだけれども、ある理由があって、どうしても見てみたくなったのである。

 『The Harlot by the Side of the Road』(1997年出版)を読んで、驚いた。
 これほど面白い本は近年読んだことがないのである。聖書を読んでいて(というか、聴いていて)、いつも疑問に思っていたことが、文字通り「氷解した」。しかも、生半可な小説を読むよりもずっと面白い。日本のキリスト教界は「腐っている」と思うし、こうしたKirshがやってくれるような「絵解き・解説」をしてくれる牧師も神父もいないことだろう。キリスト教信者にとって最も大切なことは、自分が「神に救われて永遠の命に入る」ことであり、旧約聖書の性的な物語の幾つかを理解することではない。
 これほど面白いKirshの本が訳されないのは何故か?
 彼の本で、唯一日本語に翻訳されているのが、
A History of the End of the World - How Most Controversial Book in the Bible Changedthe Course of Western Civilization (2006)
 である。松田和也翻訳、そして、出版社は「柏書房」、ということで、『アホ―』と全く同じ、
最悪にして”最凶”のコンビ
 である。
 ひょっとしたら、この翻訳本によってKirshの評価が下がり、他の本が翻訳されていないのでは? と思うのは自然だった。

 もっとも、恐らく、左翼がかった(?)柏書房としては、アホでマヌケなアメリカ白人たち(と柏書房が思っている)の中核を成すキリスト教原理主義者たち、そしてその原理主義者たちの
「世界の終末と携挙とキリストの再臨(ここまではパウロからも導けはする)と、ハルマゲドン(黙示録独自)
 を教える「ヨハネの黙示録」を攻撃している本を、日本の市場に出回らせたいという願いから、この本を選んで出版したのだろう。
(@携挙については、注記が必要)

 もし、キリスト教・ユダヤ教を日本人に理解して欲しいと思ったならば、Harlotの方が相応しいのだけれども、アメリカキリスト教右翼を攻撃したいがために、Historyを翻訳出版した。
 ところが、『アホ―』と同じく、適当に原文を切り刻んで省略し、もちろん誤訳やテキトー訳もふんだんにあるので、そもそもこんな本は売れなかった、のだろう。売れないので、キリスト教右翼の精神構造を日本人に知ってもらうこともできないし、そもそもヒドイ誤訳本なので、真面目に読んだ日本人読者にもワケが判らないものとなってしまった。
 可哀想なのは、作者のKirshで、正当に評価される機会を、柏書房と松田和也によって奪われてしまった。

 Kirshの本は、下の写真に示したように現在6冊ある。他に、モーゼとダビデ王の部厚い伝記が1冊ずつあるけれども、そこまで興味はないので、この6冊をまずは読むことにした。


 NASB(New American Standard Bible)のCDを持っている、旧約44枚、新約14枚。
 新約聖書CD14枚のうち、最後の1枚がほぼヨハネの黙示録で占められている。寝るときに、MDに録音したこの聖書を「聴いて寝る」ことが多いのだけれども、
<黙示録だけは聴かないようにしていた>

Martin Luther was tempted to leave it out of his German translation of the Bible because, as he put it, "Christ is not taught or known in it." More recently,George Bernard Shaw dismissed Revelation in its ectirety as "a curious record of the vision of a drug addict." (P7)

   ショーの言う通りで、薬物中毒患者の妄想の羅列、のようなのがヨハネの黙示録、だと思っていた。だから、この黙示録の朗読を耳にしていると、聴いているこちらも「頭がおかしくなりそう」だったし、これを寝る前に聴いているなんてのは、悪夢にうなされる最も確実な方法でしかなかった――この、Kirshの本を読むまでは。

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